大人が楽しむにふさわしい美しさ。
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北斗七星、オリオン座などおなじみの星座が、日本各地でどのように語られ、伝えられてきたかを作者独特の美しい日本語で綴った随筆集です。ギリシア神話で語られる星座の本は数多くありますが、日本人がどのように星空を見つめてきたのかはあまり触れられることがありませんので、そういう意味でも貴重な作品だと思います。美しい沖縄の星空を謡った詩や、アイヌ語での星の呼び名などについても書かれています。
また、このシリーズ(中公文庫BIBLIO)は、帯を含めて装丁が綺麗なこともお勧め理由のひとつ。大人が手元に置くにふさわしい一冊です。