都会で生きる女性の楽しさや厳しさを伝える痛快インタビュー集。
★★★★☆
友人の間で話題になっていて、読んでみたら大変面白かった。
女性同士のこの類のタレント対談は、たいてい、よくある恋愛や生活信条みたいなものばかりうんざりするのだけれど、これはかなり高度。野宮真貴をはじめとして、若いときに音楽や映画、そしてファッションにとことんハマった女性だけが語れる情報と体験の数々に圧倒されてしまう。
特に、彼女たちが遊び狂った80年代前半、音楽ジャンルによってかなり厳しいドレスコードがあって苦労した、という話のディテールは初耳だけにとても興味深かった。ちょっと前の歴史って案外、知らないものですねぇ。
映画「セックスアンドシティー」の登場人物たちにも通じる、都会で生きる業界女性の楽しさや厳しさも伝わってくる。
トイレに置いておいたら、ダンナが読んで爆笑していました。そんな、ユーモア感覚もあって痛快。女性はよく深刻ぶるけれど、この軽さの方が私は好みだなあ。
このメンバーに今度は、男性ゲストを料理していただきたいものです。
エレガントか?
★★★☆☆
野宮真貴さんが気になってなんとなく購入。しかし扉から続く、ゲストとの対談写真の金太郎飴のようなポージング、メイク、ファッションですでにゲッソリ。野宮さん以外の篠崎さん・湯山さんの顔出しはいらなかったのでは?!本文中にエピソードが出てくるたびに、顔が思い浮かんでエレガンスどころではなくなってしまう。
ゲストたちも腰が引けている様子であまり「語った!」というほどの内容もなく、エレガンスを語るのか、生身の30代、40代女性としてホンネを語るのか、どちらも中途半端な内容となっている。
「あの野宮さんも40代でママなんだなぁ」と親近感を覚えるものの、年齢を重ねることへのあこがれや楽しみを醸成してくれるという期待には遠かった。