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マイノリティーの拳

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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お勧めです! ★★★★★
米国でスポーツライターとして頑張っている林壮一さんが10年近い取材を経て書き上げた力作です。作者自身もボクサーであり、普通のルポルタージュと違って取材対象と作者との関係が濃く、作者の『思い』が伝わってきます。読んで後悔のない一冊です。
読みみ易い文章ではある ★★★☆☆
確かに読み易い。しかし、残念ながら筆者には文才とでも呼ぶべきものが、ないのではと思われる。
視点もいい、アプローチの仕方もいい、それでもこの本を定価では他人に勧められない。
筆者はアメリカでの英語による出版を試み、結果として諦めたようであるが、それも仕方ないのではないだろうか。
ライターの能力が、極上のテーマを、ありきたりのものにしてしまった。残念である。
私見だが、筆者は執筆より、プロデュースに向いているのではないかと思う。
華やかなリングの裏 ★★★★☆
とてもよかったので、続編を読みたい気持ちがあって
今後の期待からマイナス星1つとしました。

資料的な本ではないので、例えば文中の表現として
「○○年の×月に△級のタイトルマッチに敗れ」みたいに
書かれてあった時に、「相手は誰?」みたいな疑問がたびたび
生じました。

でもそれは、ボクシングマニア以外の人にとっては
どうでもいいわけで、そういった意味で、とても親切に、
簡潔に書かれてあったと感じました。

華やかなリングの上ではなく、その舞台裏にスポットを当てた
という点、しかもボクシングファンなら誰もが知っている
元世界王者が主題とあって、最後まで一気に読めました。
世界王者たちのその後・・・ ★★★★☆
ヘビー級のボクシング世界チャンピオンといえば引退後もある程度裕福な暮らしをしてるんじゃないかなと思いきや全然違っていた。
正確には違う人たちもうた・・・という内容。

マイノリティーは少数派という意味でアメリカでは白人以外の有色人種を指す言葉だそうです。
重量級の世界王者になる人種はほぼ黒人で貧困や差別から拳ひとつでのし上がったはずだったけど結局そこでも差別され、利用され続けたという元王者たちを作者が取材しているのですが想像以上に生活に困っています。電気代が払えずランプで暮らしてたり・・・

彼らのコメントがすべてを物語る。
「ボクシングをやってよかったことなんてひとつもない。汚い野郎にいいように使われてボロボロの体だけが残った。」
「確かに世界王者になったけど結局俺は奴隷に過ぎなかったさ。搾取されて搾取されて、一体誰のために戦ったのかわからない・・・」
そして体を壊して引退したのにわずかな金のためにかませ犬としていまだにリングに上がり続けてたりする・・・


もちろんそんな人ばかりじゃなくフォアマンやハグラーら引退後も違う世界でがんばってる人間も紹介されてていいこと言ってるのですがそうでないボクサーたちのインパクトが強いのでちょっとかすんでしまう。

タイソンをあらわす文章もせつなかった。
「かつてアイアン(鉄の男)と呼ばれた男は錆突き、スクラップ・メタル(鉄くず)となってしまったのだ。」と。

表紙の写真がかなりかっこよく、かつ内容をしっかりあらわしててすばらしいです。
渾身の一作 ★★★★★
『チャンプのその後』的なノンフィクションは数あるが、本書の特徴はすべての元チャンプが作者と何らかの関わりを持っている点である。逆に言うなら、この本に出てくる元チャンプたちの生き様は、作者の人生の投影でもある。
個人的な関わりがなければノンフィクションが書けないという考え方はプロフェッショナルではないかも知れないし、そんなスタイルでそう何冊も書けるものでもないかも知れない。だがだからこそこの本が海の底の真珠のような、秘めた輝きを持つ珠玉の一冊になり得たのだろう。過去の栄光と現在のギャップに苦しみながらも懸命に生きるチャンプ達の人生に、さらなる続きがある事を願わずにはいられない。
本書の最後でマービン・ハグラーが貧困に戻ることなく、望んだ通りの生き方を実現したと知って密かに安堵したのは、私だけではないだろう。