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猫泥棒と木曜日のキッチン (新潮文庫)

価格: ¥452
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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このもどかしさ ★★★★★
ひとがひととして生きていくことのもどかしさを、
本当に深く深く味わって言葉にされていて、
それ、私も思ってる、知ってるーー!
って、言いたくなります。
生きていくこと、命のこと、どうしようもないこと、
でも、どうにかしたくて頑張っちゃうこと。
ひとを想うこと、許すこと、受け入れること。
きっと長くてもあと50年程しかない私の人生の中で、
どれほど味わっていきていけるんだろう。
短い間にたくさんのことを経験せざるを得なかった、
幼くとも賢く、おとなでもないみずきを思うと、
ちくりと胸が痛みますが、それもまた人生。
『是非もなし!』って、きっとこゆことなんだなぁって、
しみじみとした読後感でした。
たしかにタイトルで損をしているかも… ★★★☆☆
お母さんが家出をした。
淡々と語られるが、そんなに簡単なこと?
読み進むと、2番目の父は家庭内暴力もあったりと、かなり悲惨な育ち方をしていたことが分かる。
こうやって今のみずきがあるのかと思うと胸が痛む。
健一も、怪我でサッカーができなくなったのに、周りが心配するよりも淡々としている。
そんな二人が出会い、コウちゃんと3人で新しい家族を築こうとする。

そんな二人が出会ったきっかけは、交差点の子猫の死骸。
子猫たちが捨てられる原因を見つけたみずきは、猫たちの救出作戦を企てた。

実際には突っ込みどころはいっぱいあります。
猫たちは鳴きわめいたりするだろうから、他の猫が警戒してしまって一度に七匹全てを捕まえるのは無理だろうとか。
どうしても懐かない猫もいるだろうとか。
救出した猫たち、まだ手術していないのに、家から出してしまうのって???だったり。
きっとあのあばさんは、また同じように猫を飼うと思います。
なら獣医や周りの人たちも巻き込んで、正しい猫の飼い方や去勢手術をする方向に持って行くべきではなかったのだろうか…などなど。

まあ、これは猫が主題ではないから、猫泥棒がなければ、お話にならないのですが…w。

あっけなく戻ってきた母、きっと彼女はまた同じようなことを繰り返してしまうんでしょうね。
でもきっとその時も、みずきはたくましく生きていくのでしょう。
みずきの淡々としながらも強く、そして優しい生き方に気持ちが良くなる一冊でした。

あとがきで作者の考え方が綴られていました。
もう暫く、橋本さんの作品を読んでみたいと思います。
淡い、そして温かい ★★★★☆
世の中の不条理に対して僅かにでも立ち向かう勇気を持つことの大切さと、平凡だが温もりのある家族のあり方をイノセントな空気感に乗せて読み手に届けてくれる一冊。社会人になって幾らか経つ自分にはやや「子どもの火遊び」に映ってしまった部分もあるが、思い返してみると非常に普遍的なメッセージ性を持っていることに気付いて、第一章の段階で素直に素晴らしいと思えなかったことに後悔を感じた。平穏な世界観や温かいメッセージ性を持った小説が好きな方はぜひご一読を。
心じんわり ★★★★☆
冒頭いきなり母親が失踪してしまった。
高校を卒業するまでのお金は残してあるものの
まだ小さい弟と生きていかなくてはならなくなったみずき。

子どもだけ残された家庭・・・映画『誰も知らない』を髣髴とさせる冒頭だけど
この作品はそこまで悲壮な感じはしない。
それよりも何とか頑張って生きていこうとするみずきの頑張りが
微笑ましかったりもする。
そこに足を汚し、サッカーを続けられなくなった健一君が登場し
淡い恋物語も展開されます。

そして道路でひき殺された猫の死骸を庭に埋めるみずきを通して
命についても考えさせられます。

全体的に淡い印象を受けるのだけれど、
内容はしっかりしていて
あとでじんわり来る作品でした。
母親の身勝手を
いつの間にか許してしまうみずきの度量の大きさ、
そのみずきに恋する健一君の一途さ。
なかなかの良作でした。
暖かいものが残ります ★★★★★
なんとも、心に暖かいものが残りました。
猫好きなら、きっと、主人公のみずきの気持ちがよくわかると思います。
内容を書いてしまうと、次に読まれる方に申し訳ないので・・・

お勧めできる1冊です。