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転移する時代―世界システムの軌動 1945‐2025

価格: ¥5,040
カテゴリ: 単行本
ブランド: 藤原書店
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:I・ウォーラーステイン/編 丸山勝/訳 出版社名:藤原書店 発行年月:1999年06月 関連キーワード:テンイ スル ジダイ セカイ システム ノ キドウ てんい する じだい せかい しすてむ の きどう、 フジワラシヨテン フジワラシヨテン 7572 ふじわらしよてん ふじわらしよてん 7572、 フジワラシヨテン フジワラシヨテン 7572 ふじわらしよてん ふじわらしよてん 7572 経済循環と覇権周期がともに終末に至るこの世紀末は、果たして次なる上昇局面の準備段階なのか?世界システム論による初の総合的戦後世界分析。 1 制度のヴェクトル-1945‐90年(国家間システム世界生産世界労働力世界人間福祉国家の社会的凝集力知の構造)2 概観(1945‐90年の世界を概観する1990‐2025年の世界を展望する)
良くまとまってはいるのだけれど..... ★★★☆☆
 本書では、1945年から現代までの状況を国家間の外交システム、労働、福祉(教育)、生産力などそれぞれの視点から歴史的にまとめ直し、さらに2025年までの中期的な見通しを概観している。その基本となるのはコンドラチェフの波動論(これって景気の波動を示すものだけだと思ってたんだけど、実はもっとマクロ的視点を含んだものみたいね)であり、これをもってすると上昇波動が1968~73年をひとつのピークとして下降に転じたとされている。
 各章にかかれていることは、とてもよくまとまっていて、ずうっと『現在』という枠の中でとらえてきた(見過ごしてきた)ことが、歴史的史観をもって整理されるとへええ、そうなんだ、と改めて認識できる。
 具体的に面白かった点としては、グローバルな視点から現在を見た時、各地域で切り離せないのが宗教的原理主義だと思うけれど、これについては「宗教的原理主義は反体制勢力には違いないが、解放運動とは言い難い。単に開発至上国家主義者の価値観と社会基盤を別の定型に成形し直そうとしているだけ。」とされている。全く賛成。しかし、現在のイラク問題、さらに拡大解釈をして捉えた「NATO対イスラム原理主義」の場合を考えてみる。最後の方に、ヴィエトナム戦争時の「ニクソンはすでに世界システムにアメリカが露骨な軍事介入をすることの限界を悟りつつあった。」と書かれているのだけれど、おい、ブッシュ、あなた30年遅れてないかい?!と思っちゃうね。
 面白く読めるのだけど、あくまでも総括的な概論にしか過ぎない、ともいえます。最後の「概観」の章がもっと書き込まれたものであったらな、と思いました。