「giveとgetで英語は通じるのか！取っ付きやすそうな内容だな！」
と期待して読むと、読み始めて早々に挫折する可能性が高い。
近年は、平易な言葉でわかりやすく書かれた英語学習書が多いが、
決してその類のものではない。明らかに上級者向けである。

本書は、例文を掲げて、give/getの心を長々と説明する、
というシンプルな構成になっている。採用されている例文は、
映画や新聞などで実際に使われた「活きた表現」である。

しかし、実際に読んでみると、説明を数回読んだ程度では、
例文の表現、give/getの心は、ほとんど習得できなかった。
説明が長い文章だけなので、なかなかすんなりとは頭に入ってこない。
もし、読者の対象が "初学者" や "中級者" なら、イラストや写真を多用して、
感覚的に捉えやすくする工夫が必要だったように思う。

一方で、ある程度わかっている上級者が、総仕上げとして、あるいは、
新発見を求めて読むのなら、有益な書となるかもしれない。

旧版、GiveGet辞典、英語道場（あるいは考える英語）、一息英語1秒編と
当書を「ツブせば」かなりのところまでいくと思う。あとは実戦のみ!