ユダヤ陰謀論と言われる本は数あれど、昭和54年の発行からこれだけ時間が経っても売れ続ける本はざらにないだろう。
その理由としては、
・日本国憲法に忍び込まされた毒のような条文の成り立ちを上手に説明していること
・日本共産党が資本主義の国からきたマッカーサーに嬉々として従い、その後のアメリカを帝国主義として批判しているのをきちんと説明していること
・ルソー、レーニン、F.D.ルーズベルトがユダヤ人であると言い切ってしまっていること
　（ユダヤ人かそうでないかの決定的証拠というのは難しく、典拠を辿るとこの本にたどり着くことも多い）
・日本人のちょっとした選民意識をくすぐること
などであろうか。

いずれにせよ、自由と平等という相容れない思想が憲法に記載されていることは国家解体・皇室廃止・共産革命を目指すものであるという主張には一理ある。
また、日本国憲法第3章が、ユダヤ人が自己の権利を確立するために作ったワイマール憲法の丸写しに近いという指摘は、条文に馴染めない私の疑問を解消させるものであったことは間違いない。

本の正当性はともかく、知的興奮をかきたてる。

1979年の発売より未だに増刷を重ね売れ続ける理由は、この本にとても有用で人々納得させる情報が満載だからはないでしょうか？自分が感心し、驚いたことは、「資本主義も共産主義もユダヤ民族がヨーロッパの王政の弾圧から自らを解放する理論である」というところでした。巷で論議される経済政策の有無、また自分も少ない知能で「右は無政府資本主義や新自由主義、左は護送船団や統制経済、社会主義など、一体どの経済が有効なのか」と頭をひねって考えてみましたが、「何のことはない、そもそも社会区分で経済システムが定義できるわけはない、またどの民族にもそれぞれ歴史から来る伝統的な経済観というものがあるわけで、時代的発展性とかキリスト教的進歩思考とは無縁のもの、もしくは仮説にすぎない」と気付かされました。
著者のモルデカイ・モーゼ氏の実在性に関してですが、政治評論家の山本峯章氏のブログに「ご子息のユージン・Ｅ・モーゼ氏（イスラエル在住）から連絡があり日新報道の遠藤社長をつうじて、モルデカイの未発表の遺稿とご子息のサイン入り原稿が来た」との事なので問題ないのではないでしょうか？良著です。

モルデカイ・モーゼなる人物は存在せず、日本人がユダヤ人になりすまして書いたものなど数多の風評が飛び交っているなか、実際は政財界のトップが一つの見解として読まれているようです。今でも出版しされていてロングセラーになっている。どうも日本の左翼思想の方々が偽物、嘘と騒いでいるのが真相のように思える。いずれにせよ中身である。
個人的には衝撃的な内容でした。日本国憲法に忍ばせているものが、愛国心の消滅、悪平等主義、拝金主義、自由の過度の追求、道徳軽視、３Ｓ政策事なかれ主義（Sports Sex Screen）、無気力・無信念、義理人情抹殺、俗吏属僚横行、否定消極主義、自然主義、刹那主義、尖端主義、国粋否定、享楽主義、恋愛至上主義、家族制度破壊、民族的歴史観否定
以上の１９項目をつぶさに検討してみた場合、戦後の日本の病巣といわれるものにあてはまらないものがただの一つでもあるだろうか。否、何一つないのを発見されて驚かれるであろう。
戦後生まれの人たちにはピントこないかも知れないが、これらは正常な人間の頭で判断すれば人類の文明の破壊につながるものであることは一目瞭然である。人間の純度を落とし、本能性に回帰させようというものである。　　これを知るだけでも充分価値ある書物と思う。
どうもモルデカイ・モーゼなる人物は事実存在していたのが本当のようです。

本書では、フランス革命以来、近代史を動かしてきたと言われるユダヤの謀略の経緯と、その結果として、理想の国、日本の精神構造を破壊してしまった事への懺悔が、ユダヤ人長老によって語られている。

マルクス主義も民主主義もユダヤ人によって作られた虚構の論理、概念であるという。もともと、自由と平等は両立しない概念であるが、民主主義においては、この自由・平等が高らかに謳われる。これらの行き着く先は国家転覆であり、ユダヤ人を解放する目的の為に造られたという。その具体的手段として「革命」があり、さらに手っ取り早い方法として帝国主義間の「戦争」があった。

ユダヤ人は、フランス、ドイツ、ロシア等の君主制を次々に葬り、最後に残る標的として、日本の天皇制を選んだ。しかし戦後、万世一系の天皇を頂く日本に、ユダヤの理想がある事を知り、愕然とした。

ユダヤ人は、第２次世界大戦の真の責任は、ユダヤのエージェントであったルーズベルト大統領にあるとし、日本に対しては、世界大戦に巻き込んでしまった事に対する加害者だと認識している。さらに戦後は、ニューディール派が日本に極左政策を実行し、日本に、天皇制軍国主義、支配層を常に悪玉とする、階級闘争史観を持ち込んだ事をも悔やんでいる。ユダヤ人はこれらに対する償いの機会を窺っているのだ。

アメリカではマッカーシズムによって、ニューディール派の多くは職務を追われた。これは、言わば、ユダヤの支配から逃れるための、アングロサクソン革命であった。

ユダヤが謀略に関与してきたのは確かかもしれない。そして日本の古き良き伝統の数々を破壊したとすれば許しがたき罪悪である。しかし現在のグローバリズムはアングロサクソン主導のものであり、それに対抗するためにユダヤの手を借りるのも一考ではないか。 近年、イスラエルと日本の関係は深まりつつある。日本の独立を保ち、いにしえの良き風習を復活させる事も、決して不可能な事ではない。

レビューを見ると久保田政男のプロパガンダであるとかないとか書かれていますが、
内容自体には共感する部分も多々ありました。

わたしにはこの本がプロパカンダかどうかわかりません。
本自体、本のすべてが一種作者のプロパカンダであると思っています。
無感情で、事象のみを淡々と語られても読む気がしませんし、
他人の意思、意見を知ることがわたしは楽しいのでどちらでもかまわないです。
例えプロパカンダが目的で書かれている本だとしても読む価値はあると思います。

これから読もうとする人は、共感する部分は共感して否定したい箇所は否定して読めばよいと思います。
いろいろな人の意見を知りつつ、「自分は」という意思をハッキリと持っていれば惑わされることもないでしょう。