自然と人間が共存していた縄文時代をテーマとした、97年に発表された17枚目のアルバムである。
   シンセサイザーやサンプリングを使いながらも、生楽器に近い音色のサウンドを創りあげているのは変わりない。前作との大きな違いは、歌詞を伴ったヴォーカルが前面に出ていることだろう。これだけ歌詞の聞きとれる楽曲がフィーチャーされているのは、近作にはない。ボスニア・ヘルツェゴビナ出身の女性歌手、ヤドランカや中島和子の一風変わった発声が、サウンドと見事に調和しているのには驚かされる。（末延仁人）