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雲霧仁左衛門 (前編) (新潮文庫)

価格: ¥860
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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池波正太郎にしては、切れの悪い ★★★☆☆
火付け盗賊改めといえば、長谷川平蔵を思い浮かべるほど、池波正太郎の鬼平犯科帳は時代小説の中で大きな存在だ。
この「雲霧仁左衛門」は同じ池波正太郎の手によるが、火付け盗賊改めは、鬼平ではなく、その大先輩にあたる安倍式部という人だ。
といっても、安倍式部が活躍するというより、火付け盗賊改めに目をつけられる雲霧仁左衛門の物語だ、タイトルからいってもそうだけど。

ここに池波正太郎の迷いがある。
盗みを極める盗賊に焦点を当てるのか、私財を投じても正義を己の職務を全うする火付け盗賊改めを描くのか、池波正太郎は迷っている。

池波正太郎にしては、切れの悪い出来になっている。
雲霧仁左衛門とお千代のその後も気になるし、ひょっとすると続編を書くつもりだったのかも!
知らぬ間に雲霧仁左衛門の魅力に引き込まれる ★★★★☆
江戸市中にとどまらず全国を股に掛け,一人の殺生もなく大金をせしめては雲か霧のように消えてしまう盗賊集団があった.天知茂が雲霧仁左衛門に扮したテレビシリーズ.その原作であるが,テレビと違った面白さがある.池波正太郎らしい,さらりと読みこなしてしまう軽いタッチの文章に,巧妙に練られた盗みの計画,迫り来る火盗改め,そしてあっと驚く展開.次はどうなるどうなると知らぬ間にストーリーに引き込まれ,雲霧のファンになっている自分に気づく.後編まで一気に読まなくては夜も寝られません.後編とワンセットでどうぞ.