混浴、いってみたいねえ
★★★★☆
この新書は、書店で見かけて何気なく購入した一品。著者がフリーライターとして混浴温泉と出会い、魅力にとりつかれ、混浴温泉を愛していく様子がよくわかる内容。まったくエッチな内容ではないので、その手の興味の方には不向き。人間、裸になると悪いことはできないものだという著者の発見は、なるほどと思わせる。後半に出てくるブラジル人のおじさんとの交流など、魅力的な逸話も満載。読んでるだけで混浴に行った気分を味わえるが、ああ、勇気を出して、混浴中年デビューをしてみたい。
混浴の楽しみ方と魅力を、誠実に解き明かした書。
★★★☆☆
なぜ、混浴なのか?
山崎まゆみの混浴への思いは、心の触れ合いを求める純真な気持ちなのかも知れない。
露天風呂は、心を開放感で満たしてくれる。
その上に、混浴の世界に魅力を感じる美女・山崎まゆみの大胆な体験を綴った思い出と、そこで出会った人々と温泉を楽しむ心の触れ合いから、「だから混浴はやめられない」の癒しが伝わってくる。
p8〜9 私がはるばる混浴風呂を訪ねているのは、どうやら人のぬくもりを求めてではないか、ということである。(中略)混浴風呂での出会い、混浴風呂の空間は、あの大家族で育った私の幼少期の環境に似ているのではないかと思うのだ。
でも、男友達と入っている時に、「妻が入ってきて、気持ちが引いてしまった」ところは、かなり共感するところでもある。
「最愛な嫁の裸は、他人に見せたくない」のが、男の本音とも思う。
この本で、混浴に対するイメージと思いが、ちょっと変化したように思う。
風紀を乱し、モラルを破壊して、何が面白い? 破廉恥極まりない!
★☆☆☆☆
“裸のつきあい”は、ある意味では大事だ。それは否定しない。
だが、夫婦や恋人同士といった“それなりの”関係でない限り、積極的に混浴を狙うのは道義的感情的に強い疑問を呈さざるを得ない。
著者自身、「混浴が禁止されたのは“風紀の乱れ”を助長するから」と認めている。なのに、こうした“反社会的”行為をなぜここまで正当化しようとするか。まったく理解に苦しむ。
もし私のようなジジイが女風呂に踏み込んだらどうなる? いや、踏み込む前段階で“お縄頂戴”だ。それと同じことを著者がやって、なぜそうならないか。まあ、女性の裸に対する男のどうしようもないサガや欲望の故だろうが。
女風呂に入りたがる男は変態呼ばわりされて社会的に抹殺される。なのに、男風呂に入りたがる著者は、なぜそうならないか。不公平とは言わないが、どこかおかしくはないか。
著者が男だったら、女風呂に潜入せんと企てた段階で世の女性陣から罵詈雑言の猛烈な嵐を浴びて吹っ飛ばされるに決まっている。俗に言う“盗撮もの”が過去に何度も発禁や回収処分になったことをよもやお忘れではあるまい。
著者に敢えて問いたい。
そんなに混浴がしたいなら、人目を忍ぶ秘境でコソコソせずに、街なかの銭湯などで堂々と実践されてはいかがか。そこまでやって、それでもやっぱり、混浴は楽しくってやめられない、だからみんなでどんどん混浴しましょうよ、と“豪語”できたなら、ちょっとは認めてもいい。
現に、もし妙齢の女性が我も我もと混浴に靡いたとしたら、社会常識や秩序、風紀やモラルなどはいったいどうなるとお考えか。
好色の露出狂が、たいして魅力もない貧弱な裸を見せびらかし、自己陶酔に浸っているだけとしか見えない。
「男女別々になった温泉風呂は人工的な臭いがして嫌」などと、よくも嘯けたものだ。
文化的で実用的!混浴したくなったー!
★★★★★
山崎まゆみさんと言えば混浴!
「混浴なんてむしろ男の方が恥ずかしい」・・・そんな僕に混浴の魅力を教えてくれたのが山崎まゆみさんです。
この本は温泉や混浴の歴史も綴られている文化的な本ながら、山崎まゆみさんながらの読みやすくわかりやすい内容になっています。
読んでみて温泉ファンなら混浴に興味があるなしにかかわらず必読だと思いました。
いや、温泉ファンでなくとも温泉と混浴の魅力を知っていただくために読んでほしいと思います。
「早く温泉に入りたい」「混浴にチャレンジしてみたい」・・・そう思わせる素敵な本です。