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甕のぞきの色 (秋田文庫)

価格: ¥610
カテゴリ: 文庫
ブランド: 秋田書店
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科学と常識には、決して見ることのできない色…無意識だけが知る奇跡とは。 ★★★★☆
収録作(全5作)
「甕(かめ)のぞきの色」
結婚を目前にした26歳の主人公は、人間ドックで癌の宣告を受け、婚約者の制止を振り払い、奇跡の水で難病の人々を救うと標榜する施設に一縷の望みをかけて飛び込む。著者は、この設定から、現実の中で説明できない奇跡や不思議の「ある」理由を考察してみせる。それはバランス感覚に優れて実に興味深い。
「蓮の糸」
著者自身の心霊体験作。ただの体験漫画に終わらないのは、なぜ「見えてしまう人がいる」のか、その理由へのやはり冷静な考察があるから。
「二口女」と「朱雀門」は、どちらも主人公の絵を生業としている叔母が見合いを繰り返す話。昔話の「二口女」と、芥川の著作を枕に始まる相似の物語は、読み比べが出来ておもしろい。 
「月氷修羅」は二本のお見合いチャレンジ話にはさまれた、妻子ある男性との不倫愛から抜け出せないでいるやはり物書きの女性の話。円満と思われた姉の家庭の真実、仲むつまじかったはずのお姑はなぜその死後に四つ角に立つ姿を目撃されたのか。それぞれの女たちの出した結論が…男の私には頼もしくも恐ろしい。
後半の三作は、愛に苦しむ女性を描きながら、同時に男性の未熟さをも痛烈に暴き出す。思い当たる節のあまりの多さに、私は著者に見据えられているかのような恐怖を感じた。
恐怖を感じるか、まったくの他人事に見えるかで、あなたが正しく愛を得、また与えているかを計ることが出来るかもしれない。
星一つ減じたのは、編集に多少の寄せ集め感があったから。ただそれでも読後の満足感は十分なものだった。ほかの作家なら五つ星をつけているところだが、彼女にはこれ以上の傑作が山ほどあるから…。
目に見えないものを… ★★★★★
「甕のぞきの色」は
見る人によって、読む人によって色がちがう本です。
病気を治す奇跡の”水”をどう自分は思うか…。

科学的に分析してこれが突出していたから
どこにどういう風に効くんだろうとか。
分析して普通の水だったから、なーんだとか。
そんな分析とか関係なく、あるからこそ見えないとか。
もう、これしか頼れない!信じるほかないとか。

意識してしまったことと、
無意識ゆえのパワー。
一体奇跡ってなんなのかな?って考えてしまう。
どこまで?自分は信じるのか、
そこに意識を置くことを考えると頭が痛い。
なんだか、そういう俗に言う証明されていない
「目に見えない力」「目に見えないもの」について
!というような山岸凉子さんの声が聞こえる本です。
第三の眼の見解?(心で感じるような感じ)も面白いです。