レミーと相棒たちが大地を揺るがすような轟音でメタル変革を巻き起こしたのは、つい昨日の事だったような気がしてくる――モーターヘッドは全盛期を過ぎてしまったという意見は、ここに収められたロンドンでの結成25周年記念コンサートによって覆された。今や唯一のオリジナルメンバーとなったレミーに、そんな言葉は当てはまらない。シンガー兼ベーシストである彼は、四半世紀前と同じ鮮烈さをもってパフォーマンスを繰り広げている。
   自信満々のオープニング（「We Are Motorhead」）から、ヘッドバンギング続出のアンコール3連発（「Bomber」、「Ace of Spades」、「Overkill」）まで、2時間半近いステージはメーターヘッド史上に残る名場面がいっぱいだ。ゲスト・スターとして、元メンバーのエディ・クラーク、クイーンのギタリストであるブライアン・メイが参加。これによって、いつもより祝祭的な気分の強いショーとなった。DVD特典にも事欠かない。「God Save the Queen」と「Sacrifice」のミュージック・ビデオ、「Ain't No Nice Guy」のアコースティック・バージョン、本編とは別に4曲が演奏される「Live at Wacken」、「I'm So Bad」におけるマルチアングル機能、番外インタビュー、モーターヘッドのメンバーのバイオグラフィ、スクイーズ収録のワイドスクリーン、ドルビー5.1chサウンドと盛りだくさんだ。（Kevin Filipski, Amazon.com）