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チャーチル―イギリス現代史を転換させた一人の政治家 増補版  (中公新書)

価格: ¥987
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論社
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この時、この試練 ★★★★★
巨人・チャーチルの人間味溢れる実像に迫る。

2度の大戦を勝ち抜きイギリスの最も偉大な人物に
も選ばれたチャーチル。しかし彼の政界での活動は
順風満帆とはいかなかった。その最大の原因は彼の
「英雄的」性格ゆえであろう。この性格故に彼は同
僚に疎まれ、戦争指導以外にも社会保障などにたび
たび先見の明をみせ、大きな役割を果たしたにも拘
らず正当に評価されなかった。またこれに関連して
非活動を何よりも嫌うという彼の問題を大きくする
騒がしさも平時において周囲に嫌われる原因となっ
たであろう。

しかし一度戦争になれば人々は必ず彼を求めた。事
の成否は別として彼の無限の活動力は戦時にこそ活
かされるべきものであった。

もう1点注目したい点がイギリス議会政治のプロセ
スである。何よりも議論、会話を重んじる同国の議
会が議会民主主義の理想形だとすれば、チャーチル、
チェンバレン、ロイド・ジョージらは議会政治のチ
ャンピオンである。彼らが同国が当時抱えていた社
会保障、アイルランド問題、植民地経営などの問題
をどう考え、如何に解決を図ったか、そこに我々の
抱える問題解決の糸口があるのではないだろうか。
チャーチルの伝記 ★★★★★
新書版にチャーチルの生涯を簡潔にうまくまとめてあると思います。この本にもあるように、チャーチル関係の資料はそろっており、日本語に訳されていない伝記も沢山出ているが、面白くするためにことさら負の面に力を入れているものもあり、その意味でもこの本は格調高く仕上がっていると思います。
イギリス政治についてのこれに似た本では、潮新書の「グラッド・ストーン」神川信彦著がお勧めです。
「権力の悪用の仕方を知らなかった」 ★★★★☆
タイトルは,戦時内閣副首相・アトリー(のち首相)の言葉で,本書でもはじめに引用されている。当然,「知っていた」のは,ヒトラーだろう。かたや挙国一致内閣の長,かたや全体主義国家の総裁。政治的全権を握っている点で,この2人はコインの裏表である。

著者自身がチャーチルの伝記に基づいていると述べている通り,本書は彼の生い立ちから政治家として頂点を極めた時期までを伝記風にまとめている。ロイド=ジョージほか,19世紀末から20世紀半ばまでの主要な英政治家も登場し,英近代史を学べる点もある。

ただ,著者はチャーチルの「政治的人格」を探ることを目的としているが,やや物足りない部分があることは否めない。たとえば,ドイツへの無差別爆撃や英ソ間によるバルカン半島利権分割に対し,彼の「人格」はどのように働いたのか。上述の通り,英近代史への掘りは深いが,外交(戦争は究極の外交手段)上における彼の叙述に欠けている。

斜陽の大英帝国を率いる大宰相の手軽な伝記 ★★★☆☆
ヒトラーがポーランド、フランスを下し、西欧を事実上支配化においた時、チャーチルは英国宰相の地位についた。降伏を突きつけるドイツに対し、チャーチルはイギリス一国でナチスと対決する決断をした。彼は「過去の私の生涯は、すべてただこの時、この試練のための準備に他ならなかったと感じた」と記している。その後ドイツのソ連奇襲、真珠湾攻撃による米国参戦によりルーズベルト、スターリンと共に枢軸国側と戦うことになる。その勝利は祖国が存亡の淵に立たされた際の、この宰相の迷いなき決断がなければあり得なかった。反共主義者なのにヒトラーを倒すためにはスターリンとも手を組む現実主義者。ノーベル文学賞を取るほどの文才。この特異な個性はどのように生まれ、育まれたかを追う手軽な伝記。