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お前はただの現在にすぎない テレビになにが可能か (朝日文庫)

価格: ¥2,499
カテゴリ: 文庫
ブランド: 朝日新聞出版
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文庫化を心から祝福する! ★★★★★
■私は、2007年に職場(徳島、北島町立図書館・創世ホール)で脚本家・佐々木守さんを偲ぶ講演会を開催した(講師・池田憲章氏)。本書は佐々木守さんと「七人の刑事」でタッグを組んだ演出家・今野勉氏と友人達の若き日の著作。
■なぜ今野氏達がTBSを退社し、テレビマンユニオンを設立するに至ったかと言う背景がつぶさに記録されている。大変な労作であり、テレビ文化を支えた筋金入りの人たちのパワーに圧倒される。佐々木さんのコメントも収録されている。私は、アルケミーレコード社長・JOJO広重氏とこのたびの文庫化を心から祝った。復刊に携わった関係各位に心から敬意を表したい。
■関連書として、今野氏の単独著作『テレビの青春』(NTT出版、2009年3月)も必読。
40年ぶりの復刊! 「本」の持つ意味合いも感じられる ★★★★★
この本の存在は知っていたが、入手困難になっていた。
40年ぶりの復刊と聞いて迷わず購入。素晴らしかった。
「テレビ――お前はただの現在にすぎない」とは、テレビの同時性(即時性)に対して
権力及び芸術からの否定的非難の言葉でもある。
時間をすべて政治的に再編した後でそれを「歴史」として提示できるのが権力だとすれば
そのものの「現在」をあるがままに提示するテレビの存在は、権力にとって許しがたい。

「テレビは現在にすぎず、安定性、公平を欠き、真実を欠く」――それが体制の警告だ。
テレビは、安定や公平を求めることで堕落する。
テレビは、時間を追うことによってのみ独自の表現を持とうとしなければならない。
それがテレビの存在意義だ。
テレビは権力にも芸術にも再編成されることを拒み、「現在そのものをつくり出していく」限り、
その可能性を失わない。

そのことで、
「お前はただの現在にすぎない」という否定は、「そうだ、テレビはただの現在でありたい」という意志に変わる。

この本はそれを現場から鋭く問うている。
40年たった今、テレビはどう変わったか。むしろ権力に寄り添うようになったのではないか。
今だからこそ読まれるべき一冊である。
いささかも古くなっていない。

現代マスコミを考えるときにも、必読の書といえるだろう。
私は情報のデジタル化を否定はしない。むしろ可能性の無限さを感じている。
しかしこの本が40年たって「本」の形のままで復刻されたことに深い意義を感じる。

それしても、3人の著者のうち「文庫版あとがき」を書けるのは
今野勉だけになった。歳月を感じる。
なお、吉岡忍の「あとがき」が出色!
テレビとコミュニケーションについての考察は、短いが熟読に値する。
待望の復刊! ★★★★★
以前、買い損ねてそのままだったが、今回、何と40年振りに復刊された。内容は全く古びていない、いや今こそ、すべてのテレビ関係者が熟読すべきではないか。68年のTBS闘争のきめ細かい描写は、まさに後に読まれるために詳細な記録を残したのではないかとさえ思える。本というものはこういう風に残って、世代と時代を超えて読み次がれるものなのだ。まだ、本の命はなくなっていない。間違いなく、今年の復刊ベスト1だ!