ベーシストにジェームス・シナス、ドラマーにビリー・キルソンを迎えた本作を、ジェームスは敬愛するピアノ・ヒーローたちに捧げている。また、意外な展開も何度か用意されている。ナット・キング・コールの「Straighten Up and Fly Right」はヒップ・ホップ調のリムショットに乗って進行し、マル・ウォルドロンの名バラード「Soul Eyes」はラテン風の軽快なシンコペーションに彩られているという具合だ。ジェームスの型破りなシンコペーションが特に際立ったテイクは、ぺトゥラ・クラークのヒット・ナンバー「Downtown」である。ボブ・ジェームスは全編をスムーズかつジャジーにさばき切った。(Eugene Holley, Jr., Amazon.com)