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Seinfeld: Season 4 [DVD] [Import]

価格: ¥1,659
カテゴリ: DVD
ブランド: National Broadcasting Company (NBC)
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   信じがたいことだが、最初の3シーズンでは、『となりのサインフェルド』が“何でもないこと”を扱う番組であることに誰も気づいていなかった。第4シーズンになって初めて、この番組は形を成し始めたのである。その第4シーズンが、4枚組ディスクとなって登場。制作方針、質、特典の量、いずれも今まで同様の充実ぶりだ。どのエピソードも名作と言えるシリーズだが、ディスク1に収録されている「The Pitch」と「The Ticket」の前後編は際立って面白い。思い返せば、『となりのサインフェルド』がブレイクしたのは、この時からだった。この前後編では、NBCテレビの重役(役者が演じている)がジェリー・サインフェルドの番組を制作してみたいと申し出る。そこでジョージが“何でもないことを扱う番組”にしようとジェリーに持ちかけ、お約束の珍展開へとなだれ込む。音声解説やボリューム満点のエピソード解説集「Inside Look」の中で、キャストや制作陣が何度も語っているとおり、ストーリー的な盛り上がりを持ったシーズンとなることに、ほぼ全員が不安を抱いていた。何しろ、ジェリーとその“実生活”がシットコム(シチュエーション・コメディ)になっていく模様を描こうというのだ。当時、『となりのサインフェルド』はそこそこの成功しか収めていなかったし、「お涙頂戴は無用、教訓も無用」という番組のルールもあったので、“何でもないこと”でなくなりそうな展開をためらう声も出た。しかし、結果的に茶目っ気たっぷりのストーリー展開となっている。ジェリー・サインフェルドとラリー・デイヴィッドは、現実に『となりのサインフェルド』のコンセプトを考案し、“何でもないことを扱う番組”としてNBCテレビの重役(本物)に売り込んだわけで、その過程をこまごまと描くことによって、自己言及的な面白さが出たのだ。本作には情報量豊かなインタビューが多数収録されているが、その中のひとつによると、制作当時のジェリーは絶好調で、クレイジーなアイデアがどんどん浮かんできたという。「でも、どれもハズレなんじゃないかと心配だった。正しい考えだと自信を持てるまでには、しばらくかかるんだ。第4シーズンでは、何度か“これは正しい考えだ”と実感することができたよ」とジェリー。ああ、“何でもないこと”がこんなに困難だったなんて。
   第4シーズンの注目エピソードとして、「The Bubble Boy」(「彼は酸素テントの中で生きてるんだ!」)、「The Pick」(「鼻なんかほじってない!」)、そして、たぶんもっとも印象的な「The Contest」が挙げられる。これは“人間はどれぐらいの期間オナニーを我慢できるか”をテーマにしたエピソードなので、ジェリーはNBCテレビにかなりの難色を示されるだろうと思ったらしい。ラリー・デイヴィッドの証言によれば、ジェリーは長い間このアイデアを封印していたという。NBCテレビは冷や汗をかいたかもしれないが、結局、登場人物の誰ひとりとしてオナニーという言葉を口にしないエピソードとなった。デイヴィッドは気難しそうな表情をしながら、さらに回想する――これまた有名なエピソードである「The Outing」も、大手放送局の“注意事項”に「同性愛者を侮辱する内容であってはならない」という一節があったせいで、放送が危ぶまれていた。これがきっかけとなって、アメリカン・ポップ・カルチャー史の『となりのサインフェルド』の項目に新たな用語が加わった――名セリフ「別に問題があるってわけじゃないって!」だ。別に問題がないどころか、このエピソードはGLAAD Media Award(同性愛者の権利をメディアでアピールした作品に贈られる賞)を受賞したのである。第4シーズンは、『となりのサインフェルド』に初めてエミー賞の最優秀コメディ・シリーズ賞をもたらした。番組は木曜夜9時という最高の時間枠に移り、第5シーズンに突入する。いつも煮えたぎっていた火口が、ついに笑いの大噴火を起こしたのだ。今後もお見逃しなく!(Ted Fry, Amazon.com)