ヒューストン出身のナタリーのファースト・シングルGoin' Crazyは、愛に病んだティーン達やポップス・ファンの心の琴線に触れた。この若いラテン女性の、同名のタイトルのついたデビュー・アルバムは、彼女が嘘ものでないことを証拠づけている。気持ちいいポップ・フックと軽妙なヒップ・ホップのタッチがたっぷり詰まったこのアルバムは、ジェニファー・ロペスやアメリー、キアラ、デスティニー・チャイルドのまっただ中に快適なホームを見いだしてくれるだろう。ナタリーの声は軽くふわふわだが、アルバムの砂糖のように甘い歌詞に囲まれてよく戦っているし、女の子らしいエモーションを的確なセンスで伝えている。Energyは、滑らかな夏を想わせる、ベイビー・バッシュとのデュエットだ。Better Get It Rightは、1980年代のロックのヒットからヒントを得たように思われる乗りのいいグルーブである。そしてI Can't Waitは、ニュー・シューズの粋なヒットの現代版リメイクだ。もとVi3の優男でMaking the Bandのファイナリスト ジャスティン・ローナンもスイートでパピー・ラブなデュエット Where Are Youに登場。大地を揺るがす大アルバムとはとても言えないが、ナタリーの力強い才能のポテンシャルを見せつけ、(デスティニー・チャイルドやブルック・ヴァレンタインとともに)ヒューストンの忙しいミュージック・シーンからブレークしてのし上がってくる可能性のある最新の歌姫としての地位を与えてくれるものになっている。