Big Beat
価格: ¥1,044
一口にジャズ・メッセンジャーズといっても、歴史の長いバンドだけに、時代によってサウンドは微妙に異なる。本作は1960年の録音。フロントはリー・モーガンとウエイン・ショーター。ショーターが59年に加入したことによって、ジャズ・メッセンジャーズはショーターの作・編曲を重用、その結果、バンドはがぜんショーター色が強くなった。
本作はまさにその具体例で、6曲中3曲がショーターのオリジナル。スタンダードの<6>やボビー・ティモンズのファンキー曲<4>にしても、ショーターがアレンジを担当しているため、どこかモーダルな響きになっていて、それ以前のジャズ・メッセンジャーズとはまた違った雰囲気の演奏になっている。というわけで、これはショーターの作・編曲を味わうには最適の作品だが、たとえそうしたことには無関心という人でも、ショーターをはじめ、リー・モーガン、ボビー・ティモンズらの生きのいいソロをたっぷりと楽しめるので、けっして買って後悔することはない。(市川正二)