2002年のヨーロッパ・ツアーの期間中に録音された本作は、A-haというバンドを世間に改めて紹介し直すことになるだろう。A-haのもっとも興味深い音楽のいくつかは、MTVでつかの間の名声を得ていた時代の後に生み出された。実際、「Crying in the Rain」、「Stay on These Roads」、「Time and Again」、「Hunting High and Low」(このうち最後のトラックでは、オーディエンスが一緒に合唱しており、A-haがヨーロッパに根強いファンをもっていることを印象づけている)といった曲には、成熟した抑制、巧妙に描き出されたドラマがあり、A-haにつきまとっている軽量級ポップ・バンドという不幸なイメージに鋭く対立しているのだ。(Jerry McCulley, Amazon.com)