想像できると思うが、学校にネズミをつれて行くと、大変なことになる。まずネズミは、子どもたちのランチボックスに目をつけ、サンドイッチを欲しがり、きっとお菓子までねだる。それだけでは、満足できるはずがない。そのうちに算数の授業にもぐりこみ、サッカーの試合にまで参加することになるだろう。
教室の中にいるネズミのイラストはとっても愉快だ。黒板の角にぶらさがり、(ちょっと適当に)「precocious(おませさん)」や「adrenaline(アドレナリン)」のスペルをつづってみたり、「おやすみ、ネズミ」という作文を書いたり、バックパックの口にちょこんと座ってヨーヨーで遊んでいる姿には、大人も子どもも思わず声をだして笑ってしまうことだろう。
前作『If You Give a Pig a Pancake』に登場したif節(因果関係の文)の文章に比べると、本書は、いくらかユーモラスで突拍子のないエピソードが続く。しかし、この陽気な「声に出して読む本」のシリーズが大好きな子どもたちは、ページをめくるごとに声をあげて笑い、教室の中にネズミを探しにいくことだろう。(Karin Snelson, Amazon.com)