10エピソードが収められた、このDVDセットの冒頭で見られるアホウドリのように、『ライフ・オブ・バーズ/鳥の世界』では鳥が飛び立つ姿が見られる。デイビッド・アッテンボローが、この地球上に生息する素晴らしくも時に奇妙な鳥たちの、見たこともないような壮大な世界を案内する。野生生物を撮った良番組がそうであるように、この『ライフ・オブ・バーズ/鳥の世界』も、我々が普段見ている鳥たちをこれまでにないような視点で身近に見せてくれる（アルフレッド・ヒッチコックは、こうしたことに注意するように言っていたが）。このシリーズが焦点を当てているのは、鳥たちの種類ではなく、その行動だ。滅多に見られない壮大なシーンは、鳥たちが飛ぶ、えさを採る、求愛する、ひなを孵す、敵から身を守るなどをする際の手段やテクニックといったさまざまな様子をありのまま見せてくれる。
   シリーズのタイトルは、「翼の記憶」、「驚異の翼」、「飽くなき食欲」、「空を舞う肉食獣」、「漁の才能 」、「衣装と歌のメッセージ」、「求愛の芸術」、「巣と卵の防衛」、「過酷な生存競争」、「環境への適応」となっている。このシリーズでユニークなのは、アッテンボローが人里離れた異境の地にふと現れるその独特の（モンティ・パイソンのような）方法だ。ある時には、暗視カメラが夜行性の鳥キーウィがニュージーランドのビーチでエサを探し回っている貴重な様子を捉えている。パン撮りのカメラがゆっくり遠ざかると、途方に暮れたこの鳥にフラッシュをたくアッテンボローが映っていた。彼は『The Trials of Life』、『The Living Planet』、『Life on Earth』といった古典的な自然科学番組も手がけているが、これらはすべてビデオで見ることができる。（Donald Liebenson, Amazon.com）