Book of Secrets
価格: ¥1,756
マッケニットの作品にはいつも精神性が顔をのぞかせている。イェーツや聖書あるいは自作詞のどれに曲をつけようとも、彼女の歌は常に精神性を追い求めているのだ。だからこそリスナーはマッケニットの音楽に惹きつけられる。本作も例外でなく、けだるいリズムの「Marco Polo」、厳粛な喜びの「The Mummers' Dance」、痛ましい「Skellig」「Dante's Prayer」、アルフレッド・ノイズの詩に曲をつけた「The Highwayman」のどれをとってもその姿勢は変わらない。なかでも「The Highwayman」は、初期のナンバー「The Lady of Shalott」と比べても力強い労作だ。音楽で物語を語る腕前はさらに上達していると言える。本作はさまざまなレベルで楽しめる音楽であり、それというのも、マッケニットの作曲者としての能力が今なお伸びつづけ、自作の詩が投げかける奥深い問いかけにふさわしい曲作りをしているからだ。(Genevieve Williams, Amazon.co.uk)