ナンバーガール、ミッシェル・ガン・エレファントといった存在感のあるバンドが次々と解散していく00年代の日本のロックシーンのなかで、大きな可能性を秘めたロック・バンドとして注目を集めているACIDMANによる、2nd CLIP集。
   収録された5曲からはデビューアルバム『創』からセカンドアルバム『Loop』の間に起こった彼らの強烈な進化ぶりがストレートに伝わってくるが、映像にも強い感心を示しているメンバーの意向を反映してか、クリップ自体のクオリティもかなり高品質。特に「静かなる嘘と調和」における（イタリアの古い短編映画を想起させるような）モノクローム映像には、息をのむような美しさが潜んでいる。映画監督・是枝裕和、イラストレイター・はらまさことの対談からも、メンバーのビジュアルに対する考え方が垣間見えて、興味深い。（森 朋之）