White Rabbit
価格: ¥1,013
1971年に録音したジョージ・ベンソンのCTI第2作。ハービー・ハンコック(フェンダー・ローズの響きが懐かしい)、ロン・カーター、ビリー・コブハム、アイアート・モレイラというリズム・セクションは磐石(ばんじゃく)、ドン・セベスキーのアレンジは壮大で華麗、とまさにCTIらしいゴージャスなサウンドを満喫できる作品だ。
タイトル曲はジェファーソン・エアプレイン67年のヒット曲、2曲目はミシェル・ルグランの映画曲、3曲目はヴィラ=ロボスの曲という具合にいろいろな曲を取り上げているが、そのサウンドをスパニッシュ・ムードで統一しているところが最大の特徴。
ウエス・モンゴメリーがヴァーヴ時代の66年に録音した<4>を取り上げているのも興味深い。というのも、ウエスの録音もドン・セベスキーがアレンジを担当していたが、それとはまったく違うアレンジだから。18歳のアール・クルーがサイド・ギタリストとして参加しているのも、いまとなっては感慨ひとしお。クルーの生ギター・ソロはベンソンのオリジナル曲<5>で聴ける。(市川正二)