01年発表のデビュー・アルバム『ラヴ・イズ・ヒア』がミリオン・セラーを記録したイギリスの4人組スターセイラーの2ndアルバム。フィル・スペクター、ジョン・レッキーといった大物プロデューサーとともにレコーディングした曲も含む本作でも、彼らの眼差しにはわずかなブレもない。いまどきめずらしいぐらいに、演奏も含めた「歌」で勝負する骨太でソウルフルなロック。前作よりもアッパーな曲が増え、風通しが良くなったことで、より多くの人にアピールできる作品になった。ピアノやストリングスをフィーチュアしたサウンドは、決して新しいものではないけれど、圧倒的な歌の力がロックとは決してスタイルではないということを改めて気づかせてくれる。（山口智男）