ファンが求めるクラシック・ロックがテーマらしいけれど、全体の印象はそれほどクラシックとは思えない。確かにディープ・パープルやレインボーの影がすぎるような瞬間や、ソウルフルなロック・ナンバーが多少レイドバックして聞こえるようなところもあるけれど、2人のヴォーカルや、その掛け合いに勢いがあるから、まったく気にはならない。サウンドのスタイルは斬新でなくても、気合の入れ方で時代を越えることはできるらしい。
正直言えば、すでにピークを過ぎた人たちだろうとタカをくくっていたんだけれど、全然そんなことはありませんでした。なお、本作にはレッド・ホットチリ・ペッパーズのドラマー、チャド・スミスとスティーヴ・ヴァイがゲスト参加している。(山口智男)