二作品が収録されています。
一本目はタイトルの作品・戦争モノと、二本目は忍者モノ。
双方ともシリアス作品です。

「愛の痕跡」は、実際の戦争話絡みなので切ないけど
その過酷な環境の中で、どこまでも軍医（受）を守ろうとする兵士・木崎（攻）の直向きさが堪りません。
戦後も、木崎をいつまでも想い続ける軍医も乙女でいい。

二作目の忍者モノも、霧丸（攻）が色々な意味でイケメン過ぎるわ、百舌（受）が一途で可愛いわで
あっと言う間に作品世界に引き込まれました。

この作者さんらしく、両方とも最後はハッピーエンドなので胸を撫で下ろしましたし
最近のBLは世界観や設定があやふやな作品が多いけど
この作者さんは世界観がしっかりしているので大好きです。

やはり、「物語」あってのBLですよね。

これはいい。 野獣軍曹×軍医殿で下剋上な感じのお話しです。軍曹の野獣な感じがたまらない、と個人的に思います。自分の性格に素直で、ちょっぴり野獣な軍曹殿に惹かれました。 また、太平洋戦争における実際の南方前線の辛さというのも、伝わってくる作品だと思いました。それだけに、現実により近い印象を受けました。そういうのが好きな方にオススメします。 あと、強引なのがお好きな方にオススメです。とは言っても、最終的には仲のよい軍医殿と軍曹殿・・・ 水上シンさんは中国ものや軍隊もので有名かと思いますが、今回の日本軍ものは水上シンさんの魅力溢れる軍モノの描写を、そういうのが好きな方はより一層楽しめると思います。 日本軍モノ好きにはたまらない一冊!