2000年代突入後のUKやNYのニューウェーヴ勢にはない、結果
としてのニューウェーヴを発する人に遂に出遭ってしまった…既にシ
ングル「Blue Technique」や、ZAZEN BOYSの向井秀徳と吉田一郎
参加の「Metro」で直感したリスナーも多いだろう。が、シングルでの
主なインプレッションであるソリッドさだけでなく、この人が都市でいか
に人を愛し、ゆえに傷ついたり傷つけたり、思いやったりしているか?
が、冒頭の「Fix Neon」で映像や温度として体感できると思う。日
英混交詞の中の、時にアンドロジーニアスでもある日本語による女
言葉も(無意識かもしれないが)妙に刺さる。ジェイムズ・イハの繊
細かつ的確なギターも聴きどころ(M1、M12)。(石角友香)