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クラシカル・グラフィティ

価格: ¥2,500
カテゴリ: CD
ブランド: EMIミュージック・ジャパン
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   男女各4人、合計8人の若者からなる「ザ・プラネッツ」。ヒップに決めたファッションは限りなくポップ・スターに近く、受けた教育はクラシック演奏家になるための正統的なコース。演奏する音楽はというと、ポピュラーのファンとクラシックのファンがともに楽しめる折衷的なものを目指している。クラシック名曲のメロディーを取り上げ、それをポップ・ミュージック的なサウンドやリズムを加えて演奏する。あるいは彼らのために書かれたオリジナルをクラシカルな雰囲気で演奏する。

   もちろん、そういったアプローチは彼らが初めて行ったものではない。世の中がもっとのんびりしていた時代には、ムード・オーケストラが情緒たっぷりなやり方でさかんに名曲をリニューアルしていた。また、近い例では「クラシック界のスパイス・ガールズ」というあだ名を頂戴した女性ばかりの弦楽四重奏団「ボンド」がこの伝統にバンド的なフィーリングを持ち込んでいる(ちなみに「ザ・プラネッツ」のプロデューサーは、「ボンド」を手がけたマイク・バットである)。

 「ザ・プラネッツ」の場合、ヴァイオリンやフルートなどのアコースティックな弦楽器、管楽器にエレキ・ギターとパーカッションが加わっているため、サウンドはよりロック寄り。また、ジプシー音楽やケルト音楽といったワールド・ミュージック的な要素もスパイスに使っている。ドラムスの入った「カルメン・カプリス」でヴァイオリンとエレキ・ギターが対等に張り合う場面あたりでは、このグループならではの持ち味がうまくいかされている。(松本泰樹)