基地移設問題
★★★★★
今連日報道されている基地移設問題を考える上で本書はとても役に立った。この本非常に沖縄に対して好意的だよね。でも沖縄マスコミは、これでも気に入らないと小林をバッシングしたんだろ?そりゃもうダメなんじゃないかな。本土の大半の人間は、基地問題・米軍犯罪では沖縄に同情的だけど、集団自決問題を境に空気は変わった気がする。あれで不信感を持った人は多い。正直、沖縄と本土の関係については悲観的にならざるをえない。
沖縄に実際に行ってみると、この本の持つ意味がよく判りますヨ
★★★★★
この本をこれから手に取ろうと思ってる人は「ちょっと待ってッ!!!!」と言いたい。
この本を読む前に、あなた自身が、沖縄の地をまず踏みしめて欲しいですネ。
Googleマップ等でのヴァーチャルな散策ではなく、生身の身体でキチンと沖縄の空気を感じてから読んで欲しい本です。
それほどまでに、いわゆる「本土」「ヤマトンチュ」と呼ばれる人々にとって、沖縄は異質な土地だと思うんです。
丸っきり外国というワケではないけれど、しかし東京とも大阪とも名古屋とも札幌とも広島とも博多とも異なっていて、しかしどこか似ていて…
そんな沖縄を、歴史や風俗、慣習、宗教、もちろん00年代の現地の風景などを含めて、様々な観点から小林よしのり氏が相も変わらぬ濃密且つ膨大なページで一気に書き下ろしています。
人気のある著者の作品ですから、沖縄へ行く前に読破したい人も沢山いるでしょうし、いたことでしょう。
そんな方はこの本から発する強烈なメッセージを抱えて、一度は沖縄へ行ってみてほしいですネ。
良いことばかりがあるとは限らないのは、どんな地域でも同じ。沖縄でも同様です。悲しい想い出を残して帰路につくこともあるでしょう。
しかし、いわゆる本土では決して見ることのできない「何か」が必ずある島でもあると思います。
そんな、決して賛美ばかりを書き綴れない、ほろ苦くも不思議な味わいがある沖縄ですが、この本では小林よしのり氏が独特の表現で判りやすく表現してくれていると思います。
普天間基地問題や沖縄市の泡瀬干潟問題など、2009年は沖縄への関心が高まっています。そんな中、ぜひ沖縄の島へ出かけていただき、その後、この本を熟読してみてほしいです。
きっと今まで湧いてこなかった感情が胸を打つことになるかもしれませんヨ。
文章技術をもっと磨いて!
★★★☆☆
まず、本土の国民に向けた本として沖縄について多くのことを紹介してくれた著者に感謝したい。内容は本土のマスコミは報じないものばかりで、この本を読んで初めて知ったことがたくさんありました。
戦中、戦後、現在に至るまで沖縄の人々に多大な迷惑を押し付けといて、そのことを知らず申し訳ないという気持ちは、他の多くの方のレビューと同じです。
本書の内容ひとつひとつ自体には満足しているのですが、この本を一貫した主題=メインストリームがつかみにくい。主題からあっちこっちに枝を伸ばし、そこで話を膨らませていると思ったら、いつの間にかまた話が主題の方へ戻ってきているといったところが数多く散見できます。
どこから史実にもとづく内容で、どこまで著者の感想を述べている箇所なのか、対話方式の記載から歴史検証への切り替えなどが複雑で、理路整然としていない。あと、無駄に難しい言葉をこねくり回し、多言を贅する文章もわかりにくく、一読しただけでは主語/述語対応が非常に判りにくいところもあります。最大限言葉の無駄を排し、論理的に、わかり易く書けるのが真の知識人である。『理科系の作文技術』是非参考にして下さい。
良書ではあると思います
★★★★★
とても興味深く読了。
『戦争論』や『靖国論』、『天皇論』他で再三に亘って自虐史観を捨て歴史的事実を認識し、バランスの取れた歴史観を持つべし!と小林氏は主張されていた。
が、私はこの作品を読んで、改めて今に至る日本という国がホトホト情けなくなった。
これが自虐…と云う言葉に中るのかどーなのかは判らないが、この国の政府、本土の人間たちがどれだけ沖縄に対して無礼な態度を取って来たか?そして未だに無礼であり続けている現状に対して改めて「一体この日本てのは本当に国家なのか?」と、暗澹たる気持ちになった。
アメリカや中国などの下賤非礼はそれがかの国の国柄である以上、そんなもんは今更イワズモガナだがwそれよりも同国民に対して政府や本土の人間が取ってきた態度はあまりに情けなく恥ずかしい。
沖縄復帰どころか日本が未だアメリカから独立を果たしていないと云う現状に改めて危機感を持った。
沖縄の入門書
★★★☆☆
沖縄を知る入門書には、もってこいだと思います。
琉球王朝から現代までの歴史が、文化をベースに分かりやすく
書いてあります。
文化をベースに書いてあるので、沖縄人(勿論、今は日本人)としての考え方から
理解できる良書だと思います。
漫画といえども、相変わらずそこらの文庫本よりも文字が多いです。
欄外のコメントも含めると凄い量ですね。
ただ、いつもの小林さんの本を読んだ時の満足感に「何かが足りない?」と
思ったので星3つにしました。(単なる感情論ですが)
たぶん沖縄本土戦が省略されていたから、そう感じたんだと思います。
まあ戦争論で書いてあるので、そちらでという事でしょうが・・・敢えてこちらにも
載せて欲しいと思いました。
折角、沖縄論と名づけるなら1冊で分かるようにして欲しいかった。(贅沢ですが)