著者は、アメリカでの研究歴も長く、高い業績をあげてきた科学者。理科系プレゼンテーションのベテランである。その著者本人の経験と著者自身がアメリカ人のプレゼンテーションから学んだことを土台に、日本人のプレゼンテーション技術を向上させるためのノウハウについて述べている。
特にプレゼンテーションの英語は、はじめのあいさつ、スライド説明、論述やまとめの言葉までそれぞれの決まり文句を紹介したうえで、数、数式・記号の読み方、図、表、グラフの英語での読み方までをカバーする。またプレゼンテーションの技術として、たとえばOHPシートの上手な使い方など具体的なやり方を提示してくれる。コラムでは、ちょっとしたアメリカ事情にも触れることができておもしろい。科学者だけでなく、工業関係の製品を扱う、技術系のセールスエンジニアをはじめとする幅広い層が活用できる本だ。(祐 静子)