蒼樹うめの4コマ人気コミックを原作に、親元を離れてアパート暮らしを始めた高校生ゆの（阿澄佳奈）とその仲間たちの日常を、ほのぼのとコミカルに描いたTVアニメーションのDVD第3弾。第5話「こころとからだ」は真冬の2月13日、風邪を引いて寝込んだゆののお話。熱にうなされた彼女が見る夢のシーンが、アニメならではのさまざまな技法を用いた秀逸な仕上がりとなっている。このシリーズ、ほのぼのアニメではありながらも、その実かなり実験的で意欲的だ。アニメの画とは、ただリアルに動けばいいというものではない。作り手の創意工夫次第で、少ない作画枚数のデメリットを逆手に取ったおもしろいものへと転じさせることができるのだ。一転して第6話「7月14日　ひんやり・まったり」は7月14日、さわやかな夏真っ盛りだが、期末試験も真っ盛り。この回は技法よりもお話そのものの楽しさで“ひんやり”ではなく“ほんわか”温かく、そして“まったり”進んでいく。ほとんどアンケートのような試験内容、階段と怪談のひっかけ、誰もが一度は扇風機でやる「ワレワレハ宇宙人ダ」、なぜか夏の鍋大会、そして、そして…。（増當竜也）