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邪眼は月輪に飛ぶ (ビッグコミックス)

価格: ¥566
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
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作者・アシスタント・編集の噛み合った奇跡 ★★★★★
『うしとら』の頃から好きな漫画家さんです。
内容の熱さは他の人が十全に語ってくれているので触れません。

しかしこの1冊、奇跡的だと思います。

某漫画の言葉を借りれば、どんな作家でも「いつも波動砲を撃てる訳じゃない」のですよ。
好不調、時事的な問題、雑誌の存続などに影響されることもあります。
ところが本作、その噛み合いぶりが素晴らしい。

決着の銃撃、気迫の大ゴマ1ページはペン入れとベタ塗りのみ。
ここは作者の意図に反してアシスタントの面々が異口同音に「トーン・黒プー・白プー全て不要」を主張したとか。
いや確かにですね、読むと分かります。そりゃここに余計な飾りは要らんて。

また、短期集中連載の本作、最終回のネームは当初の予定より大幅に増えたそうで。
巻末おまけに収録された、作者&担当編集によるクリスマスイブのやり取りが素晴らしいのでちょっとだけ抜粋。

「最終回のネーム70ページあるよ、40ページでしょ?」
「カットします30ページ分!」
(編集さん大笑いの後)
「ムリだね、あと2回くらい伸ばすしかないだろうよ」

と言って本当に2回連載を伸ばしたから凄い。
だってある意味じゃこれ、「余計な仕事」。
最初の約束は「全5回」なんだから、編集者は「話が違う、削れ」と言ってよい訳で。

そこを「伸ばすしかない」と言うのはこの作品が好きで、かつ作者以上に面白さを信じてないとできないことだ。


長々と書きましたが、つまりですね。
この漫画が面白くないはずが無い! と言いたかっただけです。
四の五の言わずに読んでみなっせ。
面白すごい ★★★★★
 「獣を狩る者は獣になんねばな」。本作の主人公、老猟師の鵜平の言葉です。

 普段は整理整頓された文明の中で霊長を気取る人間が、野蛮なリアルに
引きずりおろされて同じ一匹の獣として命を賭して闘う緊張感。相手を倒し
あらためて人間の威厳を示さんとするプライドの一方で生まれる、自然に
対する畏敬。そして、机上の計算や打算に使うのではなく、生き残り打ち倒す
ために知性を駆使する興奮と喜び。数多い魅力と教訓を持つ「人間対野獣」の
テーマですが、この『邪眼は月輪に飛ぶ』もまた、視るだけで相手を殺せる
魔性のフクロウと呪術・近代兵器を武器とする人間とが同じ獣の次元で激突する
物語です。人間がもだえ苦しむ様を描かせたら天下一品の藤田さんですが、
その技術と死をまき散らすこのフクロウ「ミネルヴァ」との相性は抜群。
圧倒的にまがまがしいオーラを発散させながら、あー、こいつら死ぬだろうな、
って連中の死亡フラグをしっかり壮絶に回収し虐殺を続けるミネルヴァに震えます。

 読んでいて、ここまで「よく出来てる…」と嘆息させられる漫画は稀有だと
思いました。各人それぞれの見せ場を持ち、少しの無駄もなく物語の中で機能する
登場人物たち。ストーリー全体ではもちろんのこと、一話一話を抜き出しても
しっかり起伏がつけられた構成。コマ割りや演出、擬音の描き方まで、どの部分にも
高い実力が見え隠れします。成熟してるんだけど、それが嫌味じゃなくて
ちゃんと熱い。カッコいい。「面白かった!」と思うのと同時に、なんかいいもの見たな、
やっぱりこの人すごいな、という重厚な読後感を味わえる作品。漫画好きなら読まない
手はないと断言します
鵜平とチーコ ★★★★★
見たものを全て死に至らしめてしまう、
怪鳥ミネルヴァ。

化け物、と思ったらそこまでですが、
ただの鳥、ただ普通に生きたいだけの鳥、
と思うと、涙が出てしまいます。

そういった想いを汲める、
主人公、猟師の老人鵜平の人柄も良いです。

邪眼を持つ魔鳥ミネルヴァVS狩人+巫女 ★★★☆☆
見るだけで、生き物を殺す邪眼を持つ魔鳥ミネルヴァ
ミネルヴァと年老いた狩人・若き巫女の死闘を描く

力強く、スピード感のある絵柄は流石、著者

スピリッツ誌上で集中連載された全1巻の作品
個人的には、少し物足りませんでした
もう少し、ボリュームがほしかった
やっぱり、長編向きの人なのかな?


ミネルヴァの眼からは尽きることの無い「呪毒」が出ており、見るでけで相手を殺す
との設定ですが、ではなぜ中継映像を見た人も死ぬのかよくわかりませんでした???
息づかいを感じる ★★★★★
主人公のキャラクター描写が素晴らしい。
一方、周辺部のキャラクターのぞんざいさ、設定の無理矢理さも藤田節。
藤田節は、読む人間に対して雑な部分を力でねじ伏せられるかどうかというところで当たりか外れかが決まるのですが、本作はそれが非常にうまくいっています。

老人が強いという描写に説得力を持たせるという意味では、この作者は日本でも有数の存在。気持ちよく読めて、心に長く残る何かを残していく。そこに嫌味がない。
読んで損はない作品だと思います。