壮大なる物語の「織り手」
★★★★★
彼女の創る物語は、広い広い地平を見渡しながらも、ゆっくりとそこに活きる人々の目を通して語られるので、
時に導入部が長すぎ、風呂敷を広げきるのに時間がかかりすぎてしまう。
けれど、その世界を見つめるひとりひとりのまなざしは、
常に切なく陽気でまっすぐで、「本当に大切なのは、誰かを大事だ、と思うこと」と、深い笑みをたたえている。
と、まあ、えらそうなことを言うよりも。
5巻まで来ました。
まだこの物語を読んでおられない貴方、
少しは「この世界を知るため」のパーツがそろいましたので、
ここでぱくりと五巻分をまるごと召し上がってみてください。
上質な「ものがたる」をどうぞ。