修正された部長のセリフ
★★★★★
第6巻には、丸井キャプテン時代の青葉学院戦が描かれています。
言うまでもなく「キャプテン」全編の中でも屈指の好試合で、当時は雑誌が擦り切れるまで何度も読み返しました。
試合前は、昼食中の相手つまり墨谷二中ナインを気遣う余裕を見せた青葉の部長が、
試合が進みに連れ余裕を無くし、怒りも露わにどぎつい差別用語を連発して罵ります。
しかし80年代に刊行されたジャンプコミックスセレクションでは
「レフト、きさま○○○かー!」 の台詞が、
「レフト、どこをみているんだー!」 に、
「××××か、あいつは」 が、
「なんなんだ、あいつは」 にそれぞれ差し替えられ、
21世紀に刊行されたこの完全版ではさらに
「あんな○○同様のピッチャー」 とイガラシを評した言葉が
「あんなピッチャー」 に差し替えられました。
時代の趨勢と言ってしまえばそれまでですが、オリジナルの台詞の方が部長のいらだちをよく表しており、
子供心におもしろいと思ったものです。
連載当時の「キャプテン」は常に巻頭カラーで、この完全版ではめでたくカラーページが復刻されています。
扉絵も同様にカラーで復刻されており、70年代ならではの熱血な台詞が並んでいます。
これらを眺めるだけでも、すでに全巻揃えてあっても、完全版を新たに揃える価値があります。
地区予選の決勝戦
★★★★★
『キャプテン』は続編の『プレイボール』と並んで小学館漫画賞を受賞した素晴らしいスポ根漫画です。よくある安易な設定がいっさいありません。目を惹くだけの得意技をもつものや、素晴らしい才能をもった人間達ではなく、ひたすら努力、努力、練習、練習で「キャプテン」を目指していく、という等身大の主人公が登場してそこにドラマをつくっていきます。そのよさは時代を超えて読むものをひきつける魅力を十分たもち続けていますので、是非昨今の安易な漫画に疲れた方にお薦めいたします。そんな『キャプテン』の本巻では夏の地区予選の決勝戦で、宿敵・青葉学院と対戦した墨谷野球部。
キャプテン (6)
★★★★★
『キャプテン』は続編の『プレイボール』と並んで小学館漫画賞を受賞した素晴らしいスポ根漫画です。よくある安易な設定がいっさいありません。目を惹くだけの得意技をもつものや、素晴らしい才能をもった人間達ではなく、ひたすら努力、努力、練習、練習で「キャプテン」を目指していく、という等身大の主人公が登場してそこにドラマをつくっていきます。そのよさは時代を超えて読むものをひきつける魅力を十分たもち続けていますので、是非昨今の安易な漫画に疲れた方にお薦めいたします。そんな『キャプテン』の本巻では夏の地区予選の決勝戦で、宿敵・青葉学院と対戦した墨谷野球部。泥まみれのシーソーゲームのすえ、延長十八回、劇的な展開が・・・。そして新学期、新キャプテン・イガラシの新入部!員テストが始まる。
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★★☆☆☆
「キャプテン」の面白さは、「プレイボール」を知っている人にはお馴染みです。それは地味ながらも、丹念に描き分けられたキャラクターの活躍にあると思います。
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★★☆☆☆
「キャプテン」では、中学時代の谷口君をはじめとした、墨谷二中のキャプテンが全国中学野球大会をめざして奮闘します。
この作品の真骨頂は谷口君、丸井君、イガラシ君、近藤君、それぞれ個性的なキャプテンのもとで、チームのカラーが変わってゆくところにあります。