サンタ・クルーズの申し子、ゲル・ミグズが『24番街ストリート・サウンド』をリリース。この最新盤は底抜けに明るくってディープ・ハウスとしておなじみのアップ・テンポなチル・ミュージックだ。ミグズやベン・ワット、キング・ブリットなどが試したスタイルはクラッシク・ハウスを席巻し、磨き抜かれたバイブレーション、オジさんでも楽しめるハイブリッドなサウンドだ。メリハリがないっていう意味じゃない。『24街ストリート・サウンド』はノリノリでスムーズ、永遠に終わらない、ファンタスティックなダンス・ミュージック。ミグズはどういう風に曲をブレンドすればいいか理解していて、彼のポジティブなエネルギーは陰湿なニューヨークの地下にあるクラブをリビエラビーチに変えてしまいそうだ。「ウェイティング」では、ホットなサウンドを全面に押し出して、バックにソフトなサウンドを重複させている。ちょっと休んだあとは、輝くばかりの「ユー・キャント・ストップ」そしてトレヴァー・ラビーのボーダーライン・エレクトロサウンド、「ザ・バウンス」でホットなサウンドがかえってくる。セカンド・ディスクはミグのスタジオカタログからの抜粋だ。ちょっと投げやりで、一枚目のCDの活力や結合が欠如している。まあ、機嫌がよければ、『24番街ストリート・サウンド』ばかり聴き続けるのは大変かもしれないけどね（マシュー・クック, Amazon.com)