男性アクションの巨匠、香港のクロサワ、チャン・チェ監督が、少林寺伝説に取り組んだ本格派のクンフー・オールスター超大作。
   清の時代。少林寺の門前に座り込んだ方世玉（アレクサンダー・フーシェン）、洪煕官（フランキー・ウェイ）、胡恵乾（チン・クワンチュン）は、ついに入門を許される。辛い修行を乗り越え、秘伝の武術を学ぶ彼らと、台湾から来た6人の武将たち。だが、清による少林寺焼き討ちの悲劇は刻一刻と迫っていた…。
   今回、ショウ・ブラザースが誇るデビッド・チャン、ティ・ロンの二大スターは武将役で脇にまわり、フーシェンら若手の活躍をサポート。『五毒拳』のフィリップ・コクのアクロバット・シーンに代表される、少林寺のユニークな特訓方法の描写のおもしろさは、あの名作『少林寺三十六房』（1977年）に通じるものある。このあとの物語が、同じチャン・チェ監督の『嵐を呼ぶドラゴン』につながる。著名な本物の武術家が何人も武術指導に参加している点でも、クンフー映画ファンは必見の注目作。（望月美寿）