古代史は日本の国としての基礎を固めた時代である反面、政局が不安定で前途有為の青年が権力闘争の犠牲になって数多くの悲劇を生み出したドラマテイックな時代であると思います。私はそここそが古代史の魅力だと思っているのですが、また一方で、そうした犠牲を懼れず、鉄の意志で国造りを勧めた古代の権力者にもまた魅力を感じています。(私は個人的には天智ファンです。)その点、天上の虹の前半部、特に天智天皇にはすごい権力者の孤高のようなものが感じられて、しびれました。(背中から抱き付きたいくらい、笑)ただ、最近はどうも物語のテンションが下がり気味で、気の抜けたソーダー水状態なのが気になっています。そう感じている読者の方、いませんか?何か、流石の持統天皇も、信念より年から来る疲れや迷いのほうが大きいみたいで、もっと頑張って欲しいな、と思ってしまいます。クライマックスも近いのでしょうが、どうか、持統天皇、孤高を懼れず信念を貫く凛々しい天皇になってください。 今のままではお父さんを越えられませんよ、と一言。