また、現在活躍(?)中の政治家達の祖父や父が出てくるので、
「ああ、アノ人も2世議員か。アノ人は3世か。父親は
大物だったんだね。」なんて楽しみ方もできます。
若き日の宮沢喜一がカバン持ちをしているのも笑えます。
最初の内は人物関係を把握するのが大変で、わかりにくい
ですが、何度も読むとだんだん味が出てきてハマります。
中学や高校で習う歴史は、往々にして江戸時代で終了し、戦後史にまで踏み込むことは非常に珍しいと思われるが、現在に至るまでの過程を
「歴史」と捉えるのであれば、戦後史はその最後を飾る重要なパーツである。
本書は、戦後史を「歴史」として学ぶことのなかった若い人々に読んでもらいたい。戦後政治を作った人々の希望と現実をリアルに知ることが
できるはずである。
しかし、ここで問題にすべきなのは、占領軍の統治下で宰相をやるということがどういうことなのか、いかに日本が徹底的にアメリカにコントロールされていたのか、どれくらい我々の父祖が貧しい生活を耐え忍んできたか、そういったことを学び取るべきであろう。
また、戦後の混乱期で政治家というものが、何を目指してきたのが、どうして自民党を作らねばならなかったのか、そういう事実をまなんばないと、ほんとうのいまが見えてこないのだなと一人で納得している。