残念ながら蛇足
★★☆☆☆
悪魔のような男が本当の悪魔だった、という「ルシフェル」のその続編であるが、
残念ながら蛇足の感が否めない。
「ルシフェル」本編だけで余韻を残して終わったほうがよかった。
エロシーンも満載だが、庄司陽子の絵柄はとても健康的でエロさに欠ける。
見開きいっぱいの悪魔による性交のシーンは、う〜ん体育会系ですね!と複雑な気持ちになる。
なので悪魔によって性の虜になる過程も短絡的であるし、説得力がない。
続編で突っ込むのだったら、「悪魔=性的堕落」以外の堕ち方が描かれてもよかったのでは。
庄司陽子は力のある漫画家だと思うが、
こうした不思議系・オカルト系の作品は彼女の作風に合っていないと思う。
地に足のついたリアルな人間を描くことに専念してほしい。