コンテンポラリーなフォルクローレとボサ・ノヴァ・タッチの歌唱、振り幅の広いパフォーマンスで知られるエドガルド・カルドーゾ(vo, g)、エクスペリメンタルな複合リズムを奏でるユニットにムビラや古来のパーカッションを使ったソロ・アルバムや来日でもその名を知られるサンチアゴ・バスケス（drs. perc)、クラリネット - フルートなどクレズマー流の木管奏者でデュオ・アルバムなどもリリースしているマルセロ・モギレフスキー（flute, harmonica, cla...) 、ピアノもアコーディオンもどちらも達者なルーカス・ニコティアン(p. acc) 、極限まで研ぎすまされたベースを弾くルチアーノ・ディセンチャウス、この５人の布陣。今作では「カンシオネス」＝"うたもの"にこだわって、今までのミロンガやチャカレーラを発展させたリズム・アンサンブルのみならず、凪いだ海原を想起させる「再びの海」、ユーモラスな２ビート・スウィングの「ケチな暴君」、ピアノの旋律が瑞々しく響くワルツ「紙の夜」... etc アルゼンチン音楽が新境地に突入したことを伺わせるに十分な傑作！！