ライヴ・イン・アムステルダム~25th ANNIVERSARY [DVD]
価格: ¥2,625
TOTOは、マルチ・プラチナを獲得するほどの全盛期は通り過ぎているかもしれない。しかし、『ライヴ・イン・アムステルダム』を見れば、彼らが昔と変わらずかっこいいバンドであることが分かる。2003年2月17日、TOTOの結成25周年を記念するワールドツアーの終盤に、オランダ、アムステルダムのハイネケン・ミュージック・ホールで行われたライヴを収録。力強いライヴを見ると、1978年以降、着実に音楽を築きレコーディングを続けてきた彼らの道のりが、感慨深く思い起こされる。
カバー曲ばかりを集めた2002年発表の『スルー・ザ・ルッキング・グラス』からは2曲が今作品に収録されている。まずは、スティーヴ・ルカサーのギターを前面に押し出した「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」。そして、もう1曲がタイトかつ細微に至るまで集中して奏でられた「菩薩」だ。このスティーリー・ダンの名曲は、TOTOのオリジナルメンバーでドラムを担当していた故ジェフ・ポーカロにささげられた。大ヒットとなった「アフリカ」、「ロザーナ」、「ホールド・ザ・ライン」は完ぺきな演奏。バンドのメンバーは全員優れたシンガーであるが、リード・ボーカルのボビー・キンボールのパフォーマンスは、これまでにないほど素晴らしい。そして、美しい2曲のバラードが、バンドの高い技術をひときわ際立たせる。キーボードのデヴィッド・ペイチとベースのマイク・ポーカロ、そしてドラムのサイモン・フィリップス(このDVDのプロデュースと編集の担当でもある)の演奏は非の打ちどころがない。35分間の特典映像はポーカロがホームビデオで撮ったもの。大したことのない映像だと思われるかもしれないが、鑑賞眼のあるアムステルダムの観客の笑顔に囲まれ、演奏を楽しむバンドの素顔を映し出してくれている。(Jeff Shannon, Amazon.com)