レーベルとの別離、大幅なメンバー交替を経て、ミッチ・アランを軸として復活したSR-71の3作目。ポップでパンキッシュ、ユーモアを込めたロック・サウンドは健在だ。そのメロディアスな曲調や「アクセル・ローズ」、ボーリング・フォー・スープと競作となった「1985」など、1980年代に思いをはせたちょっぴりレトロなサウンドは、懐かしくも新鮮な響きで魅せてくれる。前作から加入したドラマー、ジョン・アレンの才能も発揮されており、ソングライティングとプロデュースでミッチを強力バックアップ。粒ぞろいのナンバー顔をならべ、バンド史第2章スタートを切るのにふさわしい良質な作品に仕上がった。（山崎智之）