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サハリンの韓国人はなぜ帰れなかったのか―帰還運動にかけたある夫婦の四十年

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
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重い事実 ★★★★★
日本の敗戦によって、サハリンに取り残された朝鮮半島出身の人々がいました。
彼らは、なぜ祖国に帰れなかったのでしょうか。そもそも、どうして彼らがサハリンにいたのでしょうか。
在サハリン韓国人の帰還運動に長年参加した著者が、丹念な調査と現地での聞き取りを通じて描き出すのは、政治的な思惑とイデオロギーに翻弄される朝鮮系住民の人々の姿です。
彼ら自身の意思とは無関係に「強制連行の被害者」にされてゆくサハリンの人々、安易に「支援」を口にし、問題を紛糾させる無責任な政治家……
しかし、印象的なのは、このような中でさえ、たくましく、生き生きとした朝鮮半島出身者の人々の姿です。その姿からは、彼らが決して「かわいそうな被害者」といった存在ではなく、それぞれの意志を持った人間であること、そして、そんな彼らに、作者が強い共感を抱いていることがうかがえます。
サハリンの朝鮮系住民の中には、ソ連時代に北朝鮮から移住した人々も少なくない、と言う事実を初めとして、サハリンの朝鮮系住民について、この作品が初めて取り上げた内容も少なくありません。作者の結論に同意するか否かを問わず、サハリンの朝鮮系住民について考える際には、必読の書と言えるでしょう。
もっと知りたい ★★★★☆
帰還運動についての経緯や内実がわかりなかなかに興味深かった。ところで冒頭や後書きで述べていた日本固有の領土としての樺太について述べているところはあまり聞いたことがなく、そこのところをもっと知りたいと思った。そのため星4つ。詳しく書いてほしかった。