四半世紀にわたり、各時代の音楽シーンを彩りつづけ、今もなおその輝きを失わないポール・ウェラー。本作は、これまで、ほとんど演奏されなかったザ・ジャム時代、スタイルカウンシル時代の楽曲を含め、彼の全キャリアの中からの選曲で敢行されたソロ・アコースティック・ツアーの模様が詰め込まれている。小規模の会場で、しかも生音で構成されたショウという時代とは逆行したスタイルかもしれないが、彼が作り出す音楽が本当にクールであることを証明する音のパワーが充満している。（多田ライコウ）