小さな子供が楽しめる工夫を
★★★☆☆
学校の日本語の授業で百人一首をするということで、小学3年生の子供用に購入しました。
残念ながら、それほど夢中になって読んではいませんでした。
訳を聞いたところ「歌の説明がわかりにくい、読んでもすぐに内容を忘れてしまう」とのこと。
確かにこの本の解説では、歌の背景にあるものが、まだ9歳の子供には少し分かりづらかったようです。結局、奈良平安朝の歴史や文化について、私が分かる範囲で説明し、それから本を読み、分からない部分を、私が補足して説明しました。
私自身が読んでみての感想は、構成が分かりづらい、というものでした。
歌の説明からいきなり入るもの、歌人の略歴やエピソードから入るものとバラバラで、
事典として安心して読むことが出来にくかったです。
歌に全く関係のないエピソードなどは、後から紹介しても良い気がします。
また、すべての歌のマンガを、同じマンガ家さんが描いていたため、ごっちゃになってしまい、子供が歌の内容を忘れてしまう、というのはそのあたりのせいかとも思いました。この時代は、同じような格好をしていますし、百首という量なので、何人かのマンガ家さんで描き分けた方が良かったのではないでしょうか。
小学校の高学年、中学生が読むには良い内容だと思います。ただ、中学生以上が読むには、文法上の説明が少し不十分です。後1,2年したら子供も重宝するのではないでしょうか。
文学史が学べる唯一の本
★★★★★
以下の分を読んだのをきっかけで、購入し完全暗記しました。
その中の文学史、時代背景を学べる唯一の本です。
ちなみに百人一首の本は10冊以上持っています。
私は、予備校の古文教師です。
「その道のプロ」が、「一番大事な生徒」に、何を教えるか、興味がありませんか?
私が、自分にとって「一番大切な生徒」、すなわち、自分の子供に、古典の基礎として何を与えたか。
百人一首です。
4歳の時点で丸暗記させました。
歌番号、歌、歌人名、それから、これは蛇足かとも思ったのですが、私が独自でこしらえた解釈文。
これを1セットとして、100首分100セット、完全に覚えさせました。
「1、秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露に濡れつつ、天智天皇、田んぼの小屋はボロだから、私の着物は露でびしょびしょ」
この要領で100首までです。
子どもは、歌番号を言われても、歌人名を言われても、初句を言われても、解釈文の冒頭を言われても、即座にそれが何番の誰の何という歌か、即答できるようになっています。
忘れないようにするための努力もいまだにしています。
歌番号の遅い順から逆唱したり、100首(解釈文を含む)を一気に暗唱したり(だいたい13〜4分で100首まで暗唱します)・・・
そういうふうにした子どもは、古語の動詞の活用なんか何も教えないのに、なぜか、「疲れる=疲る=下二段活用」というような理屈が身についています。
百人一首に採られた和歌には、基本的な単語や、ぜひとも覚えなければならない構文、重要な助動詞や助詞、呼応の副詞など、古文の学習の上で必要な情報が満載されています。
これでも「網羅」とはいえないところが、古文の奥の深いところではあるのですが、相当な範囲でカバーできることは確かです。
さらに、百人一首をそらで1から100まで暗唱できるということは、自動的に、中古〜中世の文学史の基礎を頭に入れたのと同じことになるのです。
百人一首は、歌人の時代順に並んでいますから、たとえば、50番〜60番台の歌人はだいたい同時代の歌人、ということが理屈抜きで覚えられるのです。
少し調べこんでいくと、歌人同士の人物関係も分かってきますし、そうして知識が有意義に繋がり始めるころになると、古文の読解力も飛躍的に向上しているはずです。
1番の方の仰るとおり、急がば回れ、遠回りに見えるかもしれませんが、実は、これが一番の近道。
そのことを、経験上良くご存知だからこそ、学校の先生は、無条件で「いいから全部覚えろ!!」と仰ったのですよ。
意地悪でとか、生徒に無駄な負担をかけさせるために、無理無謀な課題を強いる教師なんていません。
教師は、生徒を愛しているのです。
ですから、生徒は教師を信頼して、素直についてゆく、従う。
最終的には、そういう生徒が一番伸びます
単純に分かりやすい
★★★★★
葛城大王(天智天皇)から順徳天皇まで百人の歌人の歌と人生が分かりやすく簡潔に説明されています。いずれも漫画なので、より覚えやすいのが高ポイントです。
百人一首ってステキです。
★★★★★
小学生の頃大好きで読んでいた本でしたが、大人になって改めて読み直して、句の美しさに気付きました。
更に、わかりやすい解説マンガで百人一首の世界が広がりますよ!
オススメです(^^)v!!
楽しく勉強
★★★★★
学校とかで使うのではなく、ただの知識欲で買った本。
小学生のとき必死で意味もわからず覚えた句が、
この本を読んで深い意味が今更わかりました。
漫画で描いてくれてあるので、とても感情・情景などの
説明がわかりやすく、ただただ丸暗記するのでは面白くない百人一首も、歌の裏側がわかれば楽しく覚えられると思います。
大人の方もどうぞ。