妻子持ちと偽ってプレイボーイ振りを発揮し続ける独身医師ジュリアン（ウォルター・マッソー）。そんなある日、若い恋人トニー（ゴールディ・ホーン）が自殺未遂してしまったことから、彼は急遽かたぶつの受付嬢兼看護士のステファニー（イングリット・バーグマン）を妻に仕立てて、危機を打開しようとするのだが…。
   エイブ・バロウズの人気舞台劇を『裸足で散歩』『おかしな二人』などのジーン・サックス監督のメガホンで映画化したラブコメディー映画の秀作。マッソーのコメディ演技はいつもながらだが、バーグマンが徐々に色っぽく変貌していくあたりが妙味。また初々しい（というか、今とあまり変わらない！？）G・ホーンの可愛らしさも圧倒的に作品に魅力を与えている。ホーンはアカデミー賞助演女優賞を受賞し、ハリウッドきってのコメディエンヌとして活躍することになった。（増當竜也）