語りを本格的に学びたい方へお勧めします
★★★★★
生の人間同士の交流でなければ伝わらないものが沢山あります。
そこに気が付いた今、「語り」という文化が見直されてきました。
この本には「語り」について、かなり深く書かれていますので、
「語り」に興味のある方、もうすでに活動されている方にも有意義な
一冊だと思います。
第1章・・楽しく広がる語りの世界・・語る喜びや聞く楽しみ、心の触れ合い
語ることの意味、声の力、多様な楽しみ
第2章・・語りの始まりと広がり・・語りの語源、語りの歴史、口承文芸として
第3章・・なぜ語るのか・・ネイティブアメリカンの口承史、昔話や物語のなかに
眠っているもの、など他
第4章・・語りは心の交流・・赤ちゃんに語る、幼い子に語る、児童に語る、
大人の聞き手と楽しむために
第5章・・語りの第一歩・・心と体、語り手の声、ことばの音楽性、
第6章・・語り口の研究・・語りの魅力、個性ある語り口、再話と語り、
語りの技術
第7章・・語りを演出する・・語りの演出とは、昔話や物語の構造、
演出プランの実際
第8章・・やってくる語り手たちへ・・豊饒の語りの大地、大地を耕すいとなみ
以上、完璧ではありませんが内容はざっとこういった感じです。
理論が多いのですが、「語り」の何がどう良いのか?と言ったことを
詳しく知ることで、実践にも生かせる部分がけっこうありますので、
語りの教科書として勧めしたいです。
理論と言っても、難しくないので気楽に読めると思います。