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Amazing Grace

価格: ¥750
カテゴリ: CD
ブランド: Sanctuary Records
Amazon.co.jpで確認
   1997年はスピリチュアライズドとレディオヘッドの音楽的野心が激突した年だった。より多くの称賛を勝ち取ったのはレディオヘッドの『OK Computer』だったが、実は内容で勝っていたのは『Ladies and Gentlemen We Are Floating in Space』――スピリチュアライズドのリーダー、ジェイソン・ピアースが、キーボード担当のケイト・ラドリーとの破局に折り合いをつけようと試みた、見事なアルバム――のほうだった。それ以降、レディオヘッドは(少なくとも頭の中では)さらに挑戦的で冒険的な方向へと向かっている。一方ピアースは、本質的には一時的にメンバーを雇っているだけのソロ・アーティストであり、引き続きオーケストラ・ポップと限られた曲想の追及に余念がない。

   華麗なメロディーを生み出すことにかけては、やはりピアースは並外れた才覚の持ち主といえるだろう。本作『Amazing Grace』に収録されている11トラックにも、彼は興味深いタッチをめいっぱい持ちこんでいる。ペダル・スティール・ギター、ゴスペル・コーラス、そしてタバコの煙が真夜中の空気へと消えていくときのようにゆらめくトランペット…。だが、本作には『Ladies and Gentlemen~』のときのような全体のテーマとなるものがない。アルバム中に散在している、前述のようなインスピレーションの発露こそが最大の聴きものとなっているのだ。ピアースは自己模倣という名のいつ果てるとも知れないループにとらわれている。相変わらず美しいが、『Amazing Grace』には単なる定型に陥ってしまったところが多すぎる。(Keith Moerer, Amazon.com)