『Plan of Attack』は、ジョージ・W・ブッシュ大統領と彼の戦争審議会、並びに同盟諸国がイラクに先制攻撃を仕掛け、サダム・フセインを転覆させ同国を占領するに至る、歴史の転換期についての最も信頼できる報告である。著者は綿密なインタビューや数々の文書をもとに、2年間にわたる政府の舞台裏での駆け引きを克明に描き出し、ヴェトナム戦争以来最も物議を醸した戦争の原因と結末を検証している。
ブッシュ大統領、ディック・チェイニー副大統領、コリン・パウエル国務長官、ドナルド・ラムズフェルド国防長官、ジョージ・テネット中央情報局(CIA)長官、トミー・フランクス中央軍司令官、その他の戦争審議会メンバー、ホワイトハウス職員、さらには英国のブレア首相やロシアのプーチン大統領といった主要な他国首脳に至るまで、本書はさまざまな人物像を驚くほど鮮明に浮かび上がらせる。
また、開戦の意思決定がなぜ、どのように行われたかを、同時代史ではめったに知り得ない、秘密会議や盗聴防止機能付き電話での会話、数々の戦略、ジレンマ、軋轢、戦争の裏に潜む生々しい感情なども含めて、詳細に描き出している。
以下は、ウッドワードの前著『Bush at War』(邦題『ブッシュの戦争』)に寄せられた賛辞である。
「その細部の書きぶりに、人間味と説得力がある」――ニューズウィーク誌、エヴァン・トーマス
「余分なものを削ぎ落とした、信頼できる著作…この国の中枢での政策決定プロセスをこれほど詳しく知ることができるのは、幸運と言うほかない」――ワシントン・ポスト紙「ブック・ワールド」、フォアド・アジャミー
「ウッドワードは彼の同世代で最高の、ことによるとこれまでで最高の、本物の記者だ。彼は誰よりも多くのことを暴露する」――ウィークリー・スタンダード誌、フレッド・バーンズ
ボブ・ウッドワードは1971年よりワシントン・ポスト紙の記者を務め、現在は同紙編集局次長。2001年9月11日の同時多発テロに対する米国の反応とアフガニスタンにおける戦争について報告した『Bush at War』をはじめ、彼の執筆もしくは共同執筆による9作が全米No.1ベストセラーに(ほかの8作は『Shadow』『The Agenda』『The Commanders』『Veil』『Wired』『The Brethren』『The Final Days』『All the President's Men』)、また『The Choice』『Maestro』の2作も全米ベストセラーになった。ワシントンD.C.在住。